音響計測 技術コラム
ANSI準拠の音響測定に適した無響室とは?
2025年4月18日
- HBK × Sonora 音響計測ソリューション
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電気音響測定

守谷商会が提案する「HBK×ソノーラ」トータルソリューション
製品の静音性や品質を定量的に評価するためには、正確な音響パワー測定が欠かせません。特に、ANSI/ASA S12.55やS12.54などの国際規格では、音が距離の二乗に反比例して減衰する“自由音場”の成立が求められています。
守谷商会では、無響室のパイオニアであるソノーラテクノロジーと、計測機器のリーディングブランドHBKの連携による、信頼性の高い音響試験環境の構築をサポートしています。
ANSIが要求する測定空間 ― 「逆二乗則」の成立が鍵
ANSI/ASA S12.55(=ISO 3745に準拠)では、音源から放射される音圧レベルが距離の2乗に比例して減衰する「逆二乗則」が、試験空間の成立条件とされています。これは、理想的な無響環境=自由音場の確認手段として用いられます。
こうした評価には、音源の均一性が重要です。当社が推奨する構成では、HBK製の**12面体無指向性音源「Type 4292-L」と専用パワーアンプ(Type 2734)**を使用し、広帯域にわたる安定した音場の生成を実現しています。
ソノーラの無響室で、確かな空間性能を
ソノーラが提供する無響室は、ISOやANSIに準拠した厳密な設計のもと、独自の吸音構造「 BFW(Broadband Fractal Wedge)」を採用しています。遮断周波数を下げることで、広帯域での自由音場の再現性を高め、逆二乗則の成立範囲を室内中央部だけでなく広いエリアで確保可能です。
また、ISO 3744に準拠した半無響室構成では、実用的なK2≦4 dBの測定環境を提供。K2補正値を最小限に抑えた設計で、現場での検収や評価がスムーズに行えます。
トータル計測環境の構築例
守谷商会では、以下のような無響空間と測定機器の組み合わせによるトータルソリューションを提供しています。
推奨構成例(ISO 3745準拠・無響室測定)
試験空間 | ソノーラ製無響室(MFACまたはSPAC構成) |
---|---|
吸音材 | BFW吸音クサビ |
音源 | HBK Type 4292-L + 2734アンプ |
測定マイク | HBK Type 4189 |
解析ソフトウェア | BK Connect + Sound Power Module |
この構成により、K2 ≦ 0.5 dBの自由音場評価や、ANSI/ISOで求められる音響パワーレベルの精密測定が実現できます。
測定環境の整備を、ワンストップで
「試験室の設計と測定機器がうまくかみ合わない」「K2試験でいつも苦戦する」――そんなお悩みはありませんか?
守谷商会では、HBK×ソノーラの技術力を背景に、無響室の構築から音源・マイク・解析システムの導入まで、トータルにご提案・サポートしています。測定の精度と再現性を確保したい、国際規格対応の環境を整えたいという企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
お問い合わせは守谷商会まで
製品選定や導入支援など、お気軽にお問い合わせください。現地見学やオンライン技術相談も随時承っております。
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